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公共市場へのアプローチを、感覚頼みから戦略設計へ EssenがLobbyAIで実現した、WithDriveの社会実装に向けた自治体アプローチ

車両を活用した屋外広告プラットフォーム「WithDrive」を展開。広告主とドライバーをつなぎ、オフライン広告の効果可視化と、車両を都市の情報インフラとして活用する社会実装に取り組む。

車両広告を都市の情報インフラへ。WithDriveの社会実装を支える自治体戦略 

株式会社Essenが展開する「WithDrive」は、車両を活用した屋外広告プラットフォームだ。広告主とドライバーをつなぎ、人流・車流データや走行情報をもとに、オフライン広告の効果を可視化する。

同社が見据えるのは、単なる移動広告ビジネスにとどまらない。平常時には広告や地域情報を届け、災害時や緊急時には避難情報や交通規制案内を届ける、都市の情報インフラとしての活用だ。

一方で、車両屋外広告やデジタルサイネージの社会実装には、景観、安全性、道路交通、屋外広告物規制など、複数の論点が関わる。自治体や議会で何が論点になっているのか、どの部署が関係しているのか、どのタイミングで提案・実証に進むべきかを見極める必要があった。

そこでEssenが活用したのがLobbyAIだ。さらに今回、LobbyAIの伴走支援として、都議会40年分の議会議事録をLobbyAI Localで抽出・分析し、屋外広告物や車載デジタルサイネージをめぐる規制論点を整理したレポートを作成した。

今回は、株式会社Essen 代表取締役の橘健吾氏に、WithDriveの社会実装に向けた課題、LobbyAI導入の背景、そして公共市場へのアプローチがどのように変化したのかを伺った。

良いプロダクトだけでは届かない、公共市場特有の壁

Q. WithDriveの社会実装で、どのような壁がありましたか。

橘氏:

WithDriveは、車両を活用した屋外広告プラットフォームです。広告を出したい企業と、自分の車に広告を掲載したいドライバーをつなぎ、車両の走行データや人流・車流データを活用して、広告がどのエリアで、どの程度見られた可能性があるのかを可視化できます。

今後は、単なる広告媒体ではなく、都市の情報インフラとして発展させていきたいと考えています。平常時は広告や地域情報を届け、災害時には避難情報や交通規制情報を届ける。そうした公共性のあるプラットフォームにしていくことが大きなテーマです。

一方で、WithDriveは道路、景観、安全、防災、観光、まちづくりといった公共的なテーマと深く関わります。特にデジタルサイネージのような新しい表示技術を活用する場合、歩行者やドライバーへの影響、景観との調和、運用ルールなどを丁寧に整理しなければなりません。

難しかったのは、どの自治体に、どのタイミングで、どの部署にアプローチすべきかを判断することです。WithDriveは広告、交通、防災、観光、スマートシティなど複数の政策テーマに関わるため、自治体によって刺さる切り口が異なります。単に「新しい広告媒体です」と提案しても不十分で、自治体ごとの政策課題や議会での議論を踏まえ、どの文脈で提案すべきかを考える必要がありました。

議会議事録40年分の分析で、政策渉外をデータに基づく事業開発へ

Q. LobbyAI導入の決め手と、具体的な活用内容を教えてください。

橘氏:

政策動向の把握と、自治体への接点設計を一体で考えられる点に可能性を感じました。

公共市場では、「この自治体はこのテーマに関心がありそうだ」という情報だけでは不十分です。そのテーマがどの部署の所管なのか、議会でどのように議論されているのか、行政側がどのような懸念を持っているのか、どのタイミングで提案すべきなのかまで考える必要があります。

LobbyAIを使うことで、自治体ごとの政策課題や議会での議論を踏まえ、どのタイミングでどの部署にアプローチすべきかを考えやすくなりました。

特に大きかったのは、LobbyAI Localを活用した個別の調査・分析まで伴走していただけたことです。今回で言えば、都議会40年分の議会議事録から、屋外広告物や車載デジタルサイネージに関する論点を抽出し、規制の背景や議論の変遷をレポートとして整理していただきました。

これは、私たちだけで行うには非常に時間のかかる作業です。単に情報を検索できるだけでなく、事業判断に使える形まで整理してもらえた点に大きな価値を感じました。

Q. 調査から自治体アプローチまで、何が変わりましたか。

橘氏:

一番大きいのは、調査からアプローチ設計までの流れが整理されたことです。

以前は、自治体を調べ、関連資料を探し、議会議事録を読み、担当部署を探すという作業を個別に行っていました。今は、政策テーマを起点に自治体の動向を確認し、議論の背景や関連部署を見ながら、アプローチ方針を考えることができます。

また、都議会40年分の議会議事録を分析したレポートによって、屋外広告物や広告宣伝車がどのような文脈で議論されてきたのか、行政や議会がどのような懸念を持っているのかを把握できました。安全性や景観、公共性に関する説明を事前に準備できるようになったことは、提案活動の質にもつながっています。

これにより、政策渉外の活動が「経験のある人が頑張って調べるもの」から、「データや情報に基づいてチームで検討できるもの」に変わりつつあります。

公共市場では、単に顧客リストを作って営業するだけではうまくいきません。政策の流れ、自治体の課題、規制の背景、予算のタイミング、キーパーソンとの接点を踏まえて動く必要があります。LobbyAIは、そうしたプロセスを支える情報基盤であり、公共市場における事業開発のパートナーだと感じています。

社会実装への道筋を描く、公共市場の事業開発パートナー

WithDriveは、車両を活用した屋外広告プラットフォームでありながら、災害時の情報伝達、観光案内、地域情報発信など、公共的な情報インフラとしての可能性も持つサービスだ。

一方で、その社会実装には、景観、安全性、屋外広告物規制、道路交通、都市政策など、複数の論点が関わる。

EssenはLobbyAIを活用することで、これまで感覚や経験に頼っていた政策渉外活動を、データと情報に基づく事業開発プロセスへと変えつつある。さらに、都議会40年分の議会議事録をLobbyAI Localで分析したレポートによって、規制の背景や行政・議会が重視する論点を把握し、社会実装に向けた対話の土台を整えた。

WithDriveのような新しいサービスを公共市場へ届ける企業にとって、LobbyAIは単なるリサーチツールではなく、社会実装への道筋をともに描く事業開発パートナーとなっている。

左 : Essen代表取締役 橘健吾様 右 : LobbyAI担当者 高野純市 

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