
株式会社ロッテ
第二ブランド戦略部 キシリトールブランド課 小巻 翔 さま
https://www.lotte.co.jp/corporate/

健康寿命の延伸、オーラルフレイル対策、歯科口腔保健、食育、高齢者の介護予防、子どもの健康づくりなど、自治体が向き合う健康課題は多岐にわたります。
一方、株式会社ロッテは、長年にわたり「噛むこと」に関する知見を蓄積し、その重要性を啓発するコンテンツなどを通じて、生活者の健康に関わる活動を続けてきました。
企業が持つ知見を、地域にとって意味のある形で生かすためには何が必要なのでしょうか。
今回は、株式会社ロッテ マーケティング本部 第二ブランド戦略部 キシリトールブランド課の小巻翔氏に、「噛むこと」に取り組んできた背景や、地域の健康課題に向き合う際に大切にしている姿勢、企業と自治体の連携に対する考えを伺いました。
株式会社ロッテにて、キシリトールブランドに関する業務を担当。「噛むこと」に関する知見や、ロッテが保有する商品・コンテンツを生かし、生活者の健康づくりにつなげる取り組みに携わる。

お口の健康が、私たちの全身の健康に影響を与えていることをご存じでしょうか?
「よく噛むこと」は、古くから日本に伝わる大切な知恵ですが、近年の様々な研究により、その重要性が改めて明らかになっています。
子どもの歯並びや肥満、大人の生活習慣病、シニアの要介護・死亡リスクなど、お口の健康はすべての世代に関わっており、国や地方公共団体も大きな関心を寄せています。政府が進めている「国民皆歯科健診」の検討も、こうした背景があると言われています。
私たちロッテは、1948年にチューインガムの製造販売から創業した企業です。以来、商品の開発にとどまらず、ガムを噛むことの健康効果についても長年研究を重ねてまいりました。
そして、これまでの研究で培った知見を活かし、噛むことの重要性をさらに広くお伝えしていくため、2018年に「噛むこと研究部」を設立。
「噛むチカラでみんなの未来を笑顔に。」というメッセージのもと、私たちは「噛むこと」の啓発に取り組んでいます。
健康に関する課題は、すべての地域で同じように現れるわけではありません。
人口構成や生活環境、地域の産業、住民の皆様の生活習慣、自治体がこれまで進めてきた施策などによって、必要とされる取り組みは変わります。
例えば、同じ健康づくりというテーマでも、高齢者の介護予防が大きな課題となっている地域もあれば、子どもや保護者への食育、歯科口腔保健などに力を入れている地域もあります。
そのため、企業側が「この取り組みを全国一律に展開したい」と考えるのではなく、まず、その地域が何を課題として捉え、どのような施策を進めているのかを理解することが必要です。
自治体は、住民の皆様に近い立場で、地域の実情を把握しながら健康や福祉、教育などの施策を進めています。そうした自治体や地域の関係者の皆様と対話することで、企業が持つ知見も、初めて地域に合った形で生かせるのだと思います。

健康寿命の延伸やオーラルフレイル対策、歯科口腔保健、食育、高齢者の介護予防、子どもの健康づくりなど、さまざまなテーマとの接点が考えられます。
「噛むこと」は、特定の世代だけに関係するものではありません。
高齢者の皆様にとっては、日々の生活を健やかに送るうえで、口の状態や機能に目を向けるきっかけになります。一方、子どもや保護者の皆様にとっても、食べることや口の健康について、早い段階から考えるきっかけになる可能性があります。
ただし、こうしたテーマをすべての地域に同じ形で当てはめればよいとは考えていません。
地域によって、現在取り組んでいる施策や優先する課題は異なります。まずはその地域の状況を知り、「噛むこと」に関する私たちの知見が、どのような形で役立つ可能性があるのかを一緒に考えることが大切です。
私たちが持っているものをそのまま提供するのではなく、地域の課題を起点に、必要な形へ組み立てていくことが求められていると思います。
――企業と自治体が連携するうえで、特に大切にしたいことは何でしょうか。
最も大切なのは、企業側の都合や商品を起点にしないことです。
企業には、事業を通じて蓄積してきた知見やノウハウ、コンテンツがあります。一方で、地域の課題や、これまで積み重ねてきた取り組みについて最もよく理解しているのは、自治体や地域の皆様です。
まずは、自治体が公表している計画や施策を確認し、地域の関係者の皆様から直接お話を伺う。そのうえで、私たちが持つ知見をどのように組み合わせられるのかを考える必要があります。
また、一度イベントを実施して終わるのではなく、地域の皆様にとって分かりやすく、参加しやすく、無理なく続けられる形を考えることも重要です。
最初から大きな取り組みを目指すのではなく、関係者の皆様と目的を共有し、実施した内容を振り返りながら改善していく。その積み重ねによって、地域に根づく取り組みにつながっていくのではないでしょうか。
企業が一方的に支援するのでも、自治体にすべてを委ねるのでもなく、それぞれの強みを持ち寄り、一緒に考える関係をつくることが、官民連携の理想だと考えています。
――今回、LobbyAIの支援にはどのようなことを期待していますか。

自治体について理解しようとすると、行政計画、議会や会議の資料、事業や予算の情報、首長の方針、組織体制、これまでの民間企業との連携実績など、さまざまな情報を確認する必要があります。
こうした情報は公開されている一方で、掲載されている場所や形式が異なり、一つひとつ確認して全体像を把握するには多くの時間がかかります。
また、計画に特定の言葉が書かれているというだけでは、その地域が実際に何を課題とし、どの程度取り組みを進めているのかまでは分かりません。議会での議論や、事業としての実施状況など、複数の情報を組み合わせて見ることが重要です。
LobbyAIには、こうした政策・行政情報を横断的に整理し、地域ごとの背景や特徴を理解するための支援を期待しています。実際に、政策・行政計画、議会・会議情報、事業・予算、首長方針、自治体の基礎情報、官民連携事例などを組み合わせて自治体の文脈を把握する設計となっています。
目的は、自治体を一方的に評価したり、単に候補を一覧化したりすることではありません。
公開情報を通じて地域の課題や、これまでの取り組みを理解し、自治体や地域の皆様とより良い対話を始めることが大切です。調査結果を「答え」にするのではなく、「何をお聞きし、何を一緒に考えるべきか」を明確にするための出発点として活用していきたいと考えています。
今後、地域の皆様との対話を重ねながら、ロッテが培ってきた「噛むこと」に関する知見を、それぞれの地域にとって意味のある形で生かす可能性を探っていきたいと思います。
企業が持つ知見を社会に生かすためには、「自社に何ができるか」だけでなく、「地域が何を必要としているか」を知ることが欠かせません。
ロッテが大切にしているのは、「噛むこと」に関する知見を一方的に届けるのではなく、まず地域の実情や、自治体が進めてきた取り組みを理解することです。
政策・行政情報を通じて地域を知り、自治体や地域の関係者との対話を重ねながら、それぞれの地域に合った形を一緒に考える。
LobbyAIは、分散している公開情報を整理し、企業と自治体が共通の理解を持って対話するための土台づくりを支援します。
企業が培ってきた知見と、地域が向き合う課題。その二つが丁寧につながることで、地域の日常に根づく、新たな健康づくりの可能性が広がっていきます。
どの自治体が、
どんな課題に動いているか
全国1,700以上の自治体の議会発言、入札情報、計画資料などをAIで自動解析し、「いま、どの自治体が、どんな課題に関心を持ち、どこで提案のチャンスが生まれているのか」を可視化。
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