議員との面会・面談とは|公共営業・規制対応におけるアポイントの取り方・準備・30分面談の進め方

ロビー活動

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2026/08/18

法律や規制、税制、予算、行政運用などが事業の障壁になっている場合、国会議員や地方議員との面会が、課題を前に進めるきっかけになることがあります。

しかし、議員面会は「議員の力で自社の商品を採用してもらう場」ではありません。

議員との面会で目指すべきなのは、現場で起きている問題を公共的な政策課題として共有し、関係省庁、自治体、政党の政策部門、審議会、業界団体など、次に確認すべき相手と公式な手続きを見極めることです。

この記事では、初めて議員へ連絡する企業・団体の担当者に向けて、次の流れを実践的に解説します。

  1. 面会の目的を定める

  2. 面会する議員を選ぶ

  3. 議員事務所へアポイントを依頼する

  4. 面会資料と質問を準備する

  5. 30分の面談を進める

  6. 適切な表現で次の行動を相談する

  7. 面談後に公式な政策プロセスへ接続する

議員面会とは何をする場なのか

議員面会というと、政治家へ要望を伝え、行政に働きかけてもらう場を想像する人もいるかもしれません。

しかし、企業や団体が行う政策対話において、議員面会の役割はより限定的かつ実務的です。

初回の面会で確認するのは、主に次のような内容です。

  • 自社が把握している問題は、政策課題として扱うべきものか

  • どの行政機関や担当部局が所管しているか

  • 現在の制度や行政運用について、誰に確認すべきか

  • 政策検討に必要なデータや事例は何か

  • 政策レク、行政への照会、意見募集など、次に使うべき公式ルートは何か

議員は、企業の営業担当者でも、行政機関の代わりに制度を説明する担当者でもありません。

議員には、現場の困りごとを政策課題として受け止め、行政や政策部門が検討すべき論点を整理し、適切な相談先へ接続する役割があります。

一方、法令の解釈、制度の細部、予算の編成、補助金の採択、調達条件、許認可などは、それぞれを所管する行政機関や公式資料で確認します。

議員面会のゴールは「採用」ではなく「次の一手」

議員面会のゴールを「自社の提案に賛成してもらうこと」と設定すると、面談は製品紹介や営業説明だけで終わりやすくなります。

初回面会で目指すべき成果は、次の3点です。

1.問題を政策課題として共有する

自社だけが困っている問題ではなく、住民、利用者、事業者、行政職員、地域社会などにも影響する課題として説明します。

2.適切な相談先を確認する

国の制度であれば関係省庁や規制当局、地域課題であれば自治体の担当部局など、誰に何を確認すべきかを整理します。

3.次の行動を具体化する

面談後の行動を、次のような形に落とし込みます。

  • 追加資料を提出する

  • 所管機関の公式窓口へ連絡する

  • 政策レクや行政レクを相談する

  • 意見募集やパブリックコメントへ提出する

  • 審議会や業界団体へ論点を共有する

  • 議会や委員会で確認すべき論点を整理する

「面会できた」「話を聞いてもらえた」だけで終わらず、次に誰が何をするのかまで決めることが重要です。

国会議員と地方議員、どちらに相談すべきか

面会する議員は、知名度や役職ではなく、変えたい制度や課題の範囲から選びます。

相談したい課題

主な相談先

確認する内容

法律の改正、新法の創設

国会議員、関係省庁、政党政策部門

法改正の必要性、所管、検討ルート

規制緩和、許認可、技術基準

所管省庁、規制当局、国会議員

現行制度、行政解釈、制度上の障壁

税制、国の補助制度、国予算

関係省庁、財政当局、国会議員

政策材料、制度改定や予算検討の時期

条例、自治体計画、地域予算

地方議員、自治体担当部局

地域課題、所管、計画・予算への位置づけ

地域での実証、制度実装

地方議員、自治体の実施部門

実施条件、関係部局、提案・実証制度

調達、公募、契約条件

行政の調達部門、公式窓口

公開された手続、応募条件、評価基準

国会議員に相談しやすいテーマ

国会議員には、次のようなテーマを相談します。

  • 法律の改正

  • 全国共通の規制

  • 税制

  • 国の補助制度

  • 国の予算

  • 省庁横断の政策課題

  • 全国共通のガイドラインや標準

地方議員に相談しやすいテーマ

地方議員には、次のようなテーマを相談します。

  • 条例

  • 自治体の総合計画や個別計画

  • 地域予算

  • 住民サービス

  • 地域固有の課題

  • 自治体での実証

  • 制度の現場運用

ただし、議員に会うこと自体を目的にしてはいけません。

制度の技術的な内容を確認したい場合や、公開された相談窓口がある場合は、関係省庁、規制当局、自治体の担当部局、審議会事務局などへ直接連絡した方が適切なこともあります。

面会する議員の選び方

政党や役職だけで選ばない

議員を選ぶ際は、次の情報を確認します。

  • 本会議や委員会で関連する発言をしているか

  • 同じテーマを継続して取り上げているか

  • 行政や政府の答弁まで確認しているか

  • 関連する委員会や政策部門に所属しているか

  • 選挙区や地域住民と課題の接点があるか

  • 自社の専門分野と議員の政策テーマが重なるか

「与党だから」「有名だから」「役職が高いから」という理由だけで選ぶのは避けましょう。

役職が高くても相談テーマとの接点がなければ、具体的な対話にはつながりにくくなります。

一方、継続的に同じ課題を扱っている議員であれば、政策の背景、関係機関、行政側の見解を把握している可能性があります。

議員の公開情報を調べる

面会を依頼する前に、次の情報を確認します。

  • 公式プロフィール

  • 選挙区

  • 当選回数

  • 所属政党・会派

  • 所属委員会

  • 役職

  • 重点政策

  • 議会での発言

  • 公式サイトやSNSでの発信

  • 政策資料や活動報告

議員の発言を確認する場合は、一部分だけを切り取らず、前後の文脈や行政側の答弁も読みます。

ある課題に言及しているからといって、その議員が自社の提案に賛成しているとは限りません。

議員へのアポイントを取る方法

国会議員へ連絡する場合

国会議員へ連絡する場合は、議員本人へ直接連絡するより、事務所や秘書を窓口にするのが一般的です。

紹介者がいる場合は、紹介者を通じて適切な窓口を確認します。

紹介者がいない場合は、議員の公式サイトに掲載されている次の連絡先を確認します。

  • 地元事務所

  • 議員会館事務所

  • 公式メールアドレス

  • 問い合わせフォーム

  • 電話番号

  • ファックス番号

最初の電話やメールでは、長い説明をせず、次の内容を簡潔に伝えます。

  • 会社名・団体名

  • 氏名

  • 相談したい政策テーマ

  • 議員のどの発言や活動を見たか

  • 30分程度の意見交換を希望していること

  • 連絡先

事務所の案内に従い、必要であれば依頼文や資料をメール、手紙、ファックスなどで送付します。

アポイントなしで議員会館を訪問しない

国会議員会館では、来館者の入館手続きや通行証が必要です。

面会の約束がない状態で訪問しても、入館や対応ができないことがあります。必ず事前に事務所へ連絡し、日時と訪問者を確認しましょう。

地方議員へ連絡する場合

地方議員は、個人事務所や専任秘書を置いていない場合があります。

その場合は、次のような公開窓口を確認します。

  • 議員の公式サイト

  • 公式メールアドレス

  • 問い合わせフォーム

  • 公式Facebook

  • 公式X

  • 選挙時のチラシなどに掲載された連絡先

SNSのダイレクトメッセージを使う場合も、議員本人または事務所が議員活動用として公開しているアカウントを利用します。

私的なアカウントや、公開されていない個人連絡先への連絡は避けましょう。

面会候補日は2〜3件提示する

アポイントを依頼する際は、「ご都合のよい日を教えてください」と相手に丸投げせず、こちらから2〜3件の候補日時を示します。

国会議員の場合、週末は選挙区で活動し、週明けや週末前に移動するケースがあります。日程を選べる場合は、火曜日から木曜日を中心に候補を出す方法があります。

ただし、これは絶対的なルールではありません。

国会審議、委員会、党務、選挙区活動、議員本人の予定を優先します。

事務所側から代替日を提示された場合は、可能な限りその日程へ合わせましょう。再度相手に複数の候補日を作らせないことが、調整負担の軽減につながります。

議員事務所へのアポイント依頼メール文例

件名:〇〇に関する情報交換のお願い/株式会社〇〇

〇〇議員事務所
ご担当者様

突然のご連絡失礼いたします。
株式会社〇〇の〇〇と申します。

〇年〇月の〇〇委員会における、〇〇先生の「〇〇」に関するご発言を拝見し、ご連絡いたしました。

弊社では現在、〇〇に関する現場の状況、制度上の課題、他地域の事例を調査しております。

企業として将来的な制度実装や導入には関心がございますが、今回、特定の製品の推薦や採用をお願いするものではありません。

公開資料で扱われている〇〇という課題について、政策上確認すべき論点と、今後どの機関へ相談するのが適切か、30分ほど意見交換させていただけないでしょうか。

候補日時は次のとおりです。

  • 〇月〇日 〇時〜〇時

  • 〇月〇日 〇時〜〇時

  • 〇月〇日 〇時〜〇時

ご都合が合わない場合は、秘書・ご担当者様との情報交換や、別日程のご指定でも差し支えございません。

何卒よろしくお願いいたします。

株式会社〇〇
部署名
氏名
メールアドレス
電話番号

アポイント依頼文に入れる項目

依頼文には、次の項目を短く入れます。

  • 会社名・団体名

  • 氏名

  • 連絡先

  • 読んだ議事録、発言、会議資料

  • 相談したい政策テーマ

  • 議員の活動と相談テーマの接点

  • 面談を希望する理由

  • 希望する面談時間

  • 候補日時

  • 将来的な事業上の関心

  • 特定企業の推薦や優遇を求めるものではないこと

自社の会社案内や製品説明を長く書くより、「なぜこの議員へ相談するのか」が一読で分かる内容にします。

面談前に準備する「1枚の政策課題整理資料」

議員面会で中心になる資料は、会社案内や製品カタログではありません。

政策課題を簡潔にまとめた1枚資料を準備します。

1.政策課題を一文で示す

誰が、何に困っているのかを明確にします。

悪い例:

当社のサービスを自治体に導入したい。

良い例:

〇〇制度の運用上、△△を利用する住民と担当職員に過大な確認負担が生じている。

2.公開資料と出典を示す

次のような資料から、課題の根拠を示します。

  • 議会議事録

  • 行政答弁

  • 法令

  • ガイドライン

  • 政策文書

  • 審議会資料

  • 統計

  • 予算資料

  • 自治体計画

  • 事業評価

資料名、作成主体、会議名、開催日、公表日、該当箇所を記録します。

3.現場への影響を示す

課題によって、誰にどのような影響が出ているかを整理します。

  • 住民

  • 利用者

  • 事業者

  • 行政職員

  • 医療・福祉・教育などの現場

  • 関係機関

  • 地域経済

4.事実と仮説を分ける

確認できている事実と、企業側の仮説を混同しないようにします。

確認できている事実

  • 現在の制度

  • 公開された行政答弁

  • 統計数値

  • 現場ヒアリングの結果

  • 公開されている実証事例

企業側の仮説

  • 制度変更によって改善できる可能性

  • 想定される政策効果

  • 所管機関の候補

  • 必要になりそうな制度改正

  • 自社サービスの活用可能性

5.政策目的を示す

目的は、自社製品の導入そのものではありません。

「誰が、どのような状態になれば課題が解決したといえるか」を示します。

6.複数の選択肢を示す

自社サービスだけを唯一の解決策にしないことが重要です。

次のような選択肢を比較します。

  • 現行制度の運用改善

  • ガイドラインの見直し

  • 既存施策の活用

  • 他地域の事例

  • 新しい技術の導入

  • 法令や条例の改正

  • 制度を変更しない場合の対応

7.懸念や限界を示す

自社に都合のよい情報だけを並べてはいけません。

次のような論点も整理します。

  • 導入費用

  • 運用負担

  • 人員体制

  • 安全性

  • 個人情報

  • 情報セキュリティ

  • 公平性

  • 競争性

  • 関係部局との調整

  • 制度変更に必要な期間

  • 実施しない場合の選択肢

8.面談で聞きたい質問を書く

面談で確認したい質問を、3〜5件程度に絞ります。

  • この課題は政策上、どの程度の優先度があるか

  • 最初に確認すべき所管機関はどこか

  • 関係する部局や会議体はどこか

  • 追加で必要なデータや事例は何か

  • 相談するのに適切な時期はいつか

議員面会を30分で進めるトークスクリプト

0〜3分:面会の目的と境界を共有する

最初に、何をお願いする場ではないのかを明確にします。

話し方の例

本日は、弊社サービスの採用や契約をお願いすることが目的ではありません。
〇〇という課題について、政策として検討する必要があるか、また、どの機関や窓口に相談するのが適切か、ご意見を伺いたいと考えています。

企業であることや、将来的な導入・調達への関心は隠しません。

そのうえで、特定企業の推薦や優遇を求める面会ではないことを伝えます。

3分:政策課題と根拠を説明する

政策課題は、次の順番で説明します。

  1. 誰が困っているのか

  2. 何が起きているのか

  3. どの制度や行政運用が関係しているのか

  4. どの公開資料で確認できるのか

市場規模や製品機能から説明を始めるのではなく、住民、利用者、事業者、行政などへの影響を先に示します。

話し方の例

〇〇に関する公開資料では、現在△△という状況が確認できます。
現場へのヒアリングでも、特に□□が利用者と行政双方の負担になっているという声がありました。
私たちは、制度や行政運用に関わる政策課題ではないかと考えています。

2分:政策目的と選択肢を示す

次に、自社製品ではなく、実現したい状態を説明します。

話し方の例

目指したいのは、弊社サービスを導入することそのものではありません。
利用者が〇〇でき、行政や関係機関も安全かつ継続的に運用できる状態を実現することです。
弊社サービスは、その手段の一つだと考えています。

自社の提案だけでなく、既存施策、他地域の事例、別の技術、制度を変更しない場合の選択肢も示します。

13〜20分:議員の見立てを聞く

ここからは企業側の説明を止め、議員の意見を聞きます。

質問例は次のとおりです。

  • この課題は、政策上どの程度の優先度があるでしょうか

  • 最初に現状認識を確認すべき行政機関や部局はどこでしょうか

  • 所管部局以外に、財政、規制、福祉、教育などの部門も関係しますか

  • 次の対話までに、どのようなデータや事例を準備すべきでしょうか

  • 制度や予算の検討時期から考えて、いつ相談するのが適切でしょうか

次のような質問は避けます。

  • 行政の誰が反対していますか

  • 未公表の予算はいくらですか

  • 競合事業者はどこですか

  • 入札の仕様はどうなりますか

  • 誰に頼めば採用されますか

人物特定や非公開情報の取得ではなく、制度、費用、運用、安全性などの論点を確認します。

20〜28分:政策レクや行政レクを相談する

課題の公共性が共有できた場合は、所管機関との公式な説明・意見交換を相談します。

話し方の例

可能であれば、関係する機関や部局の皆さまと、現状、所管、制度上の制約、検討に必要な条件を確認する機会をご相談できないでしょうか。
当社からは、公開資料に基づく課題整理と確認事項を事前にお送りします。

政策レクや行政レクは、議員の名前を使って職員を呼びつける場ではありません。

関係省庁や自治体が、公共課題の現状、制度上の制約、実施条件を公式に確認する対話として設計します。

採用や調達を求める場ではなく、次の内容を確認する場にします。

  • 現在の行政認識

  • 所管機関

  • 既存施策

  • 制度上の制約

  • 必要なデータ

  • 実施条件

  • 計画や予算の検討時期

  • 公式な相談窓口

28〜30分:次の一手を合意する

面談の最後は、お礼だけで終えません。

次の4点を確認します。

  • 次に誰が動くのか

  • 何を提出するのか

  • いつまでに行うのか

  • どの連絡方法を使うのか

政策レクがまだ早い場合は、次の点を確認します。

  • 適切な所管機関

  • 公式な相談窓口

  • 相談する時期

  • 追加で必要な政策材料

議員面会で避けるべき表現

議員の影響力に期待するほど、依頼の言葉が「行政への圧力」や「特定企業への優遇」に聞こえないよう注意が必要です。

避ける表現

適切な表現

この製品を自治体に入れてください

この公共課題を検討する意義があるか、ご意見を伺いたいです

担当部署に採用するよう言ってください

関係機関と課題や条件を確認する公式な対話を相談できますか

先生の力で予算をつけてください

予算検討に必要な政策材料と適切な時期を教えてください

議会質問で行政に圧力をかけてください

行政の認識や対応方針を公式に確認すべき論点があるか相談したいです

答弁で導入すると言わせてください

答弁などで明らかにすべき事実や検討条件を整理したいです

うちの会社を推薦してください

政策手段の一例として行政に説明する機会をいただけないでしょうか

競合を外してください

公平な比較に必要な評価基準を整理したいです

内部の予算資料を見せてください

公開資料と正式な手続で確認できる予算情報を教えてください

行政の誰が反対していますか

制度、費用、運用面で想定される懸念を教えてください

議員面会で求めてはいけないこと

議員面会では、次のような依頼や情報取得を行ってはいけません。

  • 特定事業者の優遇

  • 採用や契約への直接的な働きかけ

  • 競合事業者の排除

  • 補助金採択への介入

  • 許認可への不当な働きかけ

  • 非公開の入札情報

  • 予定価格

  • 審査前の仕様や評価

  • 未公表の予算情報

  • 個人情報

  • 面会や紹介の見返りとなる金銭的便宜

議員との接点は、通常の窓口や公平な手続きを飛び越えるための裏口ではありません。

公開資料、公式面談、議会質問、答弁、審議会、意見募集、予算審議など、説明可能な手続きを使って課題を前に進めます。

面談後に行うこと

1.面談記録を整理する

面談後は、次の内容を分けて記録します。

  • 公開資料で確認した事実

  • 議員や秘書が面談で述べた内容

  • 企業側の仮説や解釈

  • 面談で合意した次の行動

  • 担当者

  • 提出物

  • 期限

  • 連絡方法

議員が面談で述べた内容を、公開された公式見解と混同してはいけません。

2.お礼と確認の連絡を送る

面談後は、できるだけ早くお礼の連絡を送ります。

単なるお礼ではなく、次の内容を簡潔に記載します。

  • 面談へのお礼

  • 面談で確認した課題

  • 合意した次の行動

  • 提出予定の資料

  • 担当者

  • 期限

面談後のお礼メール文例

件名:本日の面談のお礼/〇〇に関するご相談

〇〇議員事務所
〇〇様

本日は、〇〇に関する意見交換のお時間をいただき、誠にありがとうございました。

本日の面談では、主に次の点について確認させていただきました。

  • 〇〇という課題について、まず△△機関の現状認識を確認すること

  • 関係する部局として、□□部門も含めて検討する必要があること

  • 当社から追加で〇〇のデータを整理すること

当社からは、〇月〇日までに、公開資料、現場データ、確認事項を1枚に整理してお送りします。

本日の認識に相違がございましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

改めまして、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

株式会社〇〇
氏名
連絡先

3.議員名を使う必要があるか確認する

行政機関へ連絡する際、公開資料だけで用件を説明できるのであれば、議員名を出す必要はありません。

議員名を伝える場合も、次の表現を区別します。

意見交換

議員と課題や論点について話したことを示します。

紹介

議員または事務所が、企業と行政機関を実際につないだことを示します。

注意:支持・推薦という表現について

面談したという事実だけから、「〇〇議員が弊社を推薦している」と表現しては絶対にいけません。本人の了承がある場合も、意見交換、紹介、支持・推薦を正確に区別します。

4.専門的な内容は所管機関へ確認する

面談後は、合意した公式ルートで制度や行政運用を確認します。

確認する内容には、次のようなものがあります。

  • どの機関や部門が所管しているか

  • 行政は現状をどのように認識しているか

  • 法律、規制、条例、予算、運用上の制約は何か

  • 既存の政策文書や計画にどのような位置づけがあるか

  • 関係する部局や会議体はどこか

  • 制度改定や予算要求はいつ行われるか

  • 意見募集や審議会などの予定はあるか

  • 実証や調達に進む場合の公式手続は何か

「行政の本音」や「内部事情」を聞き出すのではなく、誰が、どの資料や手続きを根拠に、何を説明したのかを記録します。

議員面会のチェックリスト

面会前

  • 面会目的を一文で説明できる

  • 議員の発言と出典を確認した

  • 発言の前後関係と行政答弁を確認した

  • 発言を自社提案への賛成と誤解していない

  • 議員の委員会、選挙区、関心分野を調べた

  • 政策課題を1枚に整理した

  • 事実、仮説、要望を分けた

  • 自社サービス以外の選択肢も準備した

  • 費用、負担、リスクも資料に入れた

  • 面談で聞く質問を決めた

  • 30分の時間配分を決めた

面会当日

  • 採用や契約の要請ではないと最初に伝えた

  • 製品説明より政策課題を先に説明した

  • 公開資料の出典を示した

  • 政策目的を説明した

  • 議員の話を聞く時間を確保した

  • 非公開情報を求めていない

  • 人物特定につながる質問をしていない

  • 公式な確認先を相談した

  • 担当者、提出物、期限、連絡方法を確認した

面会後

  • 公開情報と面談情報を分けて記録した

  • お礼と確認の連絡を送った

  • 約束した資料を期限内に送付した

  • 議員名を出す必要性を確認した

  • 意見交換、紹介、支持・推薦を区別した

  • 所管機関の公式窓口を確認した

  • 一次資料で制度内容を確認した

  • 調達や公募の公平な手続と切り分けた

議員面会に関するよくある質問

紹介者がいなくても議員に面会できますか

紹介者がいなくても面会を依頼できます。

国会議員の場合は、公式サイトに掲載された地元事務所や議員会館事務所へ連絡します。

地方議員の場合は、公式メール、問い合わせフォーム、議員活動用SNSなどを利用します。

重要なのは、長い会社紹介ではなく、「どの公開発言を読み、どの政策課題について相談したいのか」を具体的に伝えることです。

議員本人ではなく秘書との面談でも意味がありますか

秘書や事務所スタッフとの面談にも意味があります。

秘書は、議員の日程、関心分野、担当政策、行政との連絡方法などを把握しています。

議員本人との面会が難しい場合でも、政策担当秘書や事務所スタッフとの情報交換から、適切な相談先や次の手続が見つかることがあります。

自社製品を説明してはいけませんか

製品について説明しても問題ありません。

ただし、製品説明を面談の中心にしないことが重要です。

政策課題を理解するために必要な範囲で、機能、導入事例、費用、運用条件などを示します。

自社製品を唯一の解決策として扱わず、他の政策手段や代替案も提示します。

営業上の関心は伝えるべきですか

企業であることや、将来的な導入、制度実装、調達への関心は隠さず伝えます。

ただし、初回面会の目的は採用や契約ではなく、公開された課題、制度上の障壁、行政実務の条件を確認することだと明確にします。

議員から行政担当者を紹介してもらえますか

課題の公共性と確認の必要性が共有できれば、所管機関との政策レクや、公式窓口への接続を相談できます。

ただし、「採用させるための紹介」ではなく、「現状、所管、制度上の制約、検討条件を確認する公式な対話」として依頼します。

議会質問をお願いしてもよいですか

最初から議会質問を依頼するのは避けます。

まずは公開資料、行政への照会、政策レクなどで事実関係を確認します。

それでも行政の認識や対応方針が明確にならず、公式に確認すべき論点が残る場合に、議会質問、委員会、審議会、意見募集などを検討します。

企業が質問文や答弁を誘導するのではなく、公開資料、現場データ、制度上の論点、確認したい事実を提供し、質問の採否や表現は議員と議会の判断に委ねます。

面会では何人で訪問すべきですか

初回面会では、参加者を必要最小限にする方が進めやすい場合があります。

役割が重複する大人数で訪問すると、自己紹介や説明に時間を使い、対話の時間が減るためです。

参加者には、それぞれ明確な役割を持たせます。

  • 政策課題を説明する人

  • 現場データを説明する人

  • 技術的な質問に答える人

  • 記録を取る人

まとめ|良い議員面会は「政策課題・根拠・次の一手」が明確

議員面会の成果は、有名な議員に会えたか、写真を撮れたか、その場で賛成してもらえたかでは決まりません。

成果につながる面会には、次の共通点があります。

  • 自社の要望ではなく、公共的な政策課題として説明している

  • 公開資料と現場データに基づいている

  • 製品導入ではなく、実現したい政策目的を示している

  • 自社案以外の選択肢やリスクも説明している

  • 議員の意見を聞く時間を確保している

  • 適切な所管機関と公式プロセスを確認している

  • 面談の最後に、担当者、提出物、期限を決めている

議員は、企業の代わりに行政を動かす存在ではありません。

企業が現場データと政策選択肢を提供し、議員が政策上の問いを設定し、行政が制度や実施条件を説明する。

それぞれの役割と責任を保ちながら、公式な手続へ論点を接続することが、議員面会を政策実現につなげる基本です。

LobbyAIで議員面会の準備を効率化

議員面会を準備するためには、議会議事録だけでなく、法令、政策文書、予算、審議会、意見募集、実証、調達などを横断的に調べる必要があります。

LobbyAIでは、公開情報をもとに、次のような調査と整理を支援します。

  • 政策テーマの背景調査

  • 関係する法律・規制・行政計画の確認

  • 議員や行政機関の発言調査

  • 関係省庁・自治体・審議会の整理

  • 賛成・反対の論点整理

  • 制度上の障壁の特定

  • 面会相手の候補整理

  • 政策課題整理資料の作成

  • 面談で確認すべき質問の整理

  • 面談後に接続する公式手続の調査

議員に会うことを目的にするのではなく、政策課題を正確に整理し、適切な相手と公式な対話をつくるための準備に活用できます。

髙橋京太郎

LobbyAI株式会社 代表取締役CEO

日本大学法学部卒業、法政大学大学院修了。衆議院議員秘書、さいたま市議会政務活動員として、国政・地方行政の現場で政策形成や渉外業務に従事。大学在学中から国政政党の学生組織の設立・運営に携わり、超党派団体での活動を通じて若年層の政治意識向上にも取り組む。一方で、WEBサービスの開発・運営にも携わり、マッチングアプリのコンテンツディレクターなどを務めるなど、テクノロジー分野での実務経験も積む。アジアを代表する30歳未満の先進的な起業家・リーダーを選出する「Forbes 30 Under 30 Asia 2026」に選出。東京都・TIBのスターティングメンバーにも参画。

どの自治体が、
どんな課題に動いているか

全国1,700以上の自治体の議会発言、入札情報、計画資料などをAIで自動解析し、「いま、どの自治体が、どんな課題に関心を持ち、どこで提案のチャンスが生まれているのか」を可視化。

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