自治体連携

自治体営業リストは、自治体名や連絡先に、選定理由と次に確認することを加えると、調査や提案の順番を決める道具になります。人口規模が似た自治体でも、既存システム、担当体制、改善の進み方が異なるため、同じ提案が当てはまるとは限りません。
この記事では、施設予約の改善を例に、LobbyAI MCPで実際に確認した議事録、行政評価、計画の情報から営業リストを作る方法を紹介します。掲載する自治体は資料の読み分けの例であり、現在応募できる案件や推奨営業先の順位を示すものではありません。
調査の前に、対象業務と提案できる範囲を一文にします。「公共施設の予約から支払いまでをオンライン化する」「既存システムの操作支援を行う」では、調べる事業と相手が変わります。
次に、対応地域、必要な導入規模、既存システムとの連携条件、運用支援の範囲を整理します。参加資格や納期など、満たせなければ応募できない条件は必須条件です。課題の明確さや参考事例との近さは、優先順位を付ける条件として分けます。未確認の条件を「満たしていない」と扱わないことも大切です。
最初から大量の列を作る必要はありません。担当者が変わっても、なぜ掲載したのか、何をすれば判断が進むのかが分かる項目をそろえます。
項目 | 記載する内容 |
自治体と対象業務 | 施設や手続の範囲まで記載する |
課題の根拠 | 原文の短い抜粋、資料名、資料の日付、出典 |
現在の対応 | 未導入、既存運用、更新、改善方針などの確認事実 |
行政の段階 | 検討、予算、調達、実施、評価を分ける |
自社との接点 | 提供できる業務と、その前提条件 |
所管と実施主体 | 政策、契約、現場運用の担当を区別する |
次の確認と管理情報 | 未確認事項、行動、担当、期限、最終確認日 |
予算額は、対象年度と費目も一緒に記録します。事業費総額と自社が対応できる部分の金額は別です。担当課名や連絡先は、最新の公式ページで確認してから使います。
議事録は、問題提起や行政の説明を見つける資料です。一方、計画、予算、行政評価には、議事録で見つからなかった事業や、既に進んでいる取組が載ることがあります。片方の検索結果だけを営業リストの母集団にすると、候補が偏ります。
今回の調査では、LobbyAI MCPの議事録検索と自治体文書検索で、「施設予約システム」「更新」「キャッシュレス」をAND条件として実行しました。さらに「施設予約システム」「事務事業評価」で文書を探し、導入後の評価も確認しています。
実際のリスト作成では、課題を探す検索と、進み具合を探す検索を分けましょう。「窓口」「予約」「負担」などで課題を拾い、「更新」「検討」などで活動段階を調べます。「導入済み」「運用開始」「見送り」に当たる資料も確認し、過去の課題が現在も残るという思い込みを防ぎます。
本文まで確認すると、同じ施設予約というテーマでも、提案前に確認すべきことが変わります。以下は、資料が示した時点に限って整理した例です。
自治体と根拠の時点 | 本文で確認した事実 | 次の確認の例 |
船橋市 2026年2月の答弁 | システム更新と公募型プロポーザルの実施を説明。個別機能には検討の条件がある | その後の仕様・選定結果・利用案内を確認する |
小牧市 令和6年度の評価 | 2023年1月に新システムを導入。予約と決済をオンライン化し、当面は継続する方針 | 最新の運用状況と、利用支援など残る改善課題を確認する |
みよし市 2024年の計画 | 当時の利用契約は2026年12月末まで。更新時の決済連携や鍵管理を検討 | 共同利用の移行案内と、施設ごとの開始日・運用条件を確認する |
小牧市の評価資料には、今後について次の記載があります。
「しばらくの間は現状維持で事業を継続していく。」
この資料を読んだ段階で「予約システムを新規導入する候補」とは扱いません。既存サービスを前提に、自社に関係する未解決の課題があるかを確認します。改善の接点がなければ、今すぐの提案を優先する理由も弱くなります。
また、みよし市が利用する共同利用型システムについては、運営主体が2026年10月30日付の移行案内を公表しています。新サイトの公開予定は2027年1月4日午前9時です[4]。古い計画の「契約満了」を見つけても、既に移行準備が進む状況なら、新規調達前として扱えません。
優先度を一つの点数にまとめる前に、「自社が課題を解けるか」と「現在どの手続にあるか」を分けます。課題が強くても、自社の対象外の施設や、連携できない方式であれば提案条件を満たしません。逆に、まだ予算が確認できない自治体でも、中期的な情報提供の接点は考えられます。
チームで使うなら、まず以下の区分で十分です。これは自治体の採用意向を表す評価ではなく、営業側の作業を整理する区分です。
作業の区分 | 判断の目安 | 次の行動 |
追加調査を先に行う | 根拠が古い、現況や必須条件が不明 | 最新資料で未確認事項を埋める |
課題と運用を確認する | 自社との接点はあるが、対応範囲が不明 | 所管に対象業務と残る課題を確認する |
公告への対応を判断する | 公告・仕様・期限を確認できた | 参加資格、体制、採算を確認する |
継続して情報を確認する | 導入済みで、直近の具体的な接点は未確認 | 評価や次期方針の更新時に見直す |
自治体名だけを根拠に一斉に同じ提案を送るより、リストの「次の確認」に沿って資料や説明を準備すると、会話の目的が明確になります。
施設予約では、システムを取りまとめる部署と、文化・スポーツ施設を運営する部署が分かれることがあります。指定管理者などが現場を運営する場合は、自治体と運営者の役割も確認します。
「予算を持つ部署」「要件を決める部署」「日常の運用を担う組織」を分けて記録すると、問い合わせ先を絞れます。担当者から聞いた内容は、面談日と発言の範囲を残し、公開資料で確認した事実に上書きせず併記しましょう。
[対象地域]で[対象業務]に関係する自治体を調べてください。議事録と自治体文書をそれぞれ検索し、重要資料の本文を確認してください。自治体、課題の根拠、既存対応、行政の段階、資料日、出典、未確認事項、次の確認を表にしてください。導入済みや対応済みの資料も調べ、確認した事実と自社提案の仮説を分けてください。検索件数を自治体数や案件数に読み替えないでください。
依頼後は、確認が必要な項目を担当者と期限に割り当てます。予算の公表、公告、選定結果、事業評価などの更新時に見直し、古い予定が残り続ける状態を避けます。
調査対象を絞る入口として使えます。その後、課題の根拠、対象業務、現在の対応を加えて、掲載理由を具体化します。
未確認と予算がない状態を区別します。年度や事業名を変えて調べ、必要に応じて所管へ確認します。具体的な公募への応募判断では、公告の内容が必要です。
LobbyAIで見つけた資料は、根拠と次の確認を持つリストへ整理しましょう。担当者が同じ出典へ戻れれば、提案の理由を共有しやすくなります。自社の対象業務に合う調査の進め方は、LobbyAI公式サイトからご相談ください。
髙橋京太郎
LobbyAI株式会社 代表取締役CEO
日本大学法学部卒業、法政大学大学院修了。衆議院議員秘書、さいたま市議会政務活動員として、国政・地方行政の現場で政策形成や渉外業務に従事。大学在学中から国政政党の学生組織の設立・運営に携わり、超党派団体での活動を通じて若年層の政治意識向上にも取り組む。一方で、WEBサービスの開発・運営にも携わり、マッチングアプリのコンテンツディレクターなどを務めるなど、テクノロジー分野での実務経験も積む。アジアを代表する30歳未満の先進的な起業家・リーダーを選出する「Forbes 30 Under 30 Asia 2026」に選出。東京都・TIBのスターティングメンバーにも参画。
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